2026年8月13日木曜日

Collection No.127



No.127 IMCO-TRIPLEX JUNIOR 6600 旧タイプ(初期型/第一世代)斜線模様

購入時期: 2022年11月
購入先: ebay(出品者国:ブルガリア)
購入額:$12+送料($12)
状態: Used “Good vintage condition”


自分がこのブログで「旧タイプのJUNIOR」と呼んでいる物ですが、
このタイプの中でも初期型(early type)とか第一世代(first type)と呼ぶにふさわしいものがあります。
それが何となくわかってきた頃に、それをあえて狙って落札したのが今回紹介するJUNIORです。
例によって、値段なりの状態で色々と汚れが貯まったJUNIORです。
しかし、この方が自分にとっては好都合なのでそう言うものばかり集めてしまいます。

先ずは、 上からみるこんな感じ。


後ろ側面からはこんな感じです。
この初期型/第一世代で、斜線模様のものは持ってなかったんですよね。
世代を絞った上でバリエーションを広げるのは、コレクションの基本かも知れません。そして、簡単には埋まりませんね。

上蓋を開けるとこんな感じです。
これは、ヤスリに酸化したフリントが固着してる感じですね。後で綺麗にしてあげたい。

ダブルラチェットと呼んだりしていますが、ヤスリの両側に歯車があります。
これはTRIPLEX 無印によく見られるタイプのヤスリとギアの造りで、初期型と見られる旧タイプJUNIORの特徴です。

アーム状の部品には「0」
L字型の部品には、矢印が刻印されています。
また、L字型の部品のてっぺんが山型になっていない平型のタイプです。
これは初期型を含めた古い物と見られる旧タイプJUNIORの特徴です。
オイルタンクも3ピースタイプの物で、TRIPLEX 無印と同じ作りのオイルタンクは、初期型と見られる旧タイプJUNIORの特徴です。
※L字型の部品のてっぺんが山型になってる写真の例は次の写真です。

反対からも1枚
アーム状の部品のその下方部分、本体に窪みが見えると思います。
そして窪みの周囲には切り込みがあります。
これも初期型と見られる旧タイプJUNIORの特徴です。
この窪みがオイルタンクを抑えて抜けるのを防止する役割を持っています。

オイルタンクを抜いたお尻側も1枚。

フリントチューブが着火用の大きいスプリングを押さえる部品を突き抜けています。
これ自体は初期型旧タイプJUNIORにある固有の特徴では無いのですが、最新のSUPERなどは突き抜けない長さになっています。(逆に古いSUPERは上の写真と同じ様に突き抜けています)
また、着火機構の太いスプリングを留める部品が、今のSUPERなどとは違う形何ですよね。今のものはタンクを抑える役割が足されています。(参照「このブログでの各部の呼び方」)

底部の刻印は「IMCO-TRIPLEX PATENT MADE IN AUSTRIA JUNIOR 6600」となっています。
IMCOの場合、Zippoと違い底部の刻印だけでは年代を判別する事はできません。

しかし、今回の旧タイプJUNIORの場合、各所に見られる特徴から、初期型/第一世代と言えるJUNIORだと言う事が分かります。
その為、1955年~1960年頃の製品だと推測できるのです。

え!?なぜそんな年代を推測できるのか?って、
それはですね。
先ず、IMCO-TRIPLEX JUNIORがリリースされたのが1955年(※注意)と思われ、その根拠の1つとなる初期型/第一世代のJUNIORに言及してる特許が1954年に出願されている事。
また、初期型とは違うヤスリ周りに関する特許がその後 1959年8月20日に出願されており、その後の製品は、正確な切り替わり時期は不明だが、特許のヤスリに切り替わってる事。
出願から製品化のタイムラグを少し見込むと速くて1960年頃切り替わりか?
特許のヤスリの場合、組立時の歩留まりを減らせるから早々に切り替えたいだろう。等々からおおよその年代を1955年~1960年頃の製品だと推測しているのです。


※注意:1956年ではなくて1955年
他所で、IMCO-TRIPLEX JUNIORがリリースされた年は「1956年」と言う記述を見つけたら、それは自分が思い違いをして「1956年」と書き込んだ誤情報や、それを元にした情報の可能性があります。
実は、何を勘違いしたのかしばらくの間「1956年」と勘違いし、それを信じて疑わない時期がありまして、、、その間に そう言う書き方をしているのが、、、出版物などにあるのです。(;´Д`)
誤情報と言っても、そもそも1955年は一説に過ぎず、1956年の可能性も僅かにはあると思います。しかし、恐らく正しくは1955年でしょう。
1955年は、連合国の分割占領が終わりオーストリアが主権を回復する年です。
では、その年の何月に回復したのでしょうか?
Wikipediaによると「1955年5月15日に、連合諸国とオーストリアはオーストリア国家条約に署名した。7月27日に発効され、正式にオーストリアは独立、主権回復を成し遂げた。連合軍は10月25日に残存部隊が出国した。」とあります。
これが1955年の年末に発効なら、高い確率で1956年リリースでしょう。しかし、実際には7月の発効です。その為、1955年中に満を持して「MADE IN AUSTRIA」と刻印したJUNIORの販売を開始したと考えるのが妥当ではないでしょうか。
主権回復の年に新製品「JUNIOR」の新発売です。あり得ない話ではないと思います。

本当は、この様な時期を確定するのに、当時の広告などが見つかれば良いのですが、
それほどの調査力は持ち合わせていない為、推測で留まっています。
あぁ、柘製作所が旧IMCO社から引き継いだ資料にその辺の資料が残っていて、もし それを見る機会があれば、推測で終わらせずに済むのですが。う~ん。
もしかすると「1956年」リリースかもしれません。そもそも資料が残っているかも分からないのですけどね。

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