2020年10月10日土曜日

Collection No.96 フリントホイールと歯車

Collection No.96 は、前回 錆取りをしましたが。元々、上記の写真の通りで、フリントホイールと歯車を連結する部分が壊れてしまっています。
今回は、これを機能的に回復させたいと思います。

2枚の歯車には、本来、突起があるのですが。その凸部が根元から取れてしまっています。
幸い取れた凸部はライターの中に残っており、フリントホイールを回転させる仕組みが、簡単に把握できました。
この凸部が、フリントホイールの穴にはまり、フリントホイールを回転させます。
凸部は取れた為、今は歯車に穴が開いています。
今回は、この穴を利用します。

材料は、下の通りです。20番手のピン釘と、外形1.8mmの真鍮パイプです。

そして、材料を適当にカットします。


真鍮パイプは、カッターの刃でパイプを転がしながら切断します。


真鍮パイプとピン釘の隙間が大きいので、0.1mmの真鍮板でスペースを埋めます。


ピン釘と真鍮パイプとフリントホイールと歯車は、この様な感じで組みます。


組み立ててみます。

思いのほか、うまく組み立てられました。


今回、このフリントホイールと歯車を持つJUNIORを分解して、初めて分かったのですが。
このタイプのフリントホイールは、ヤスリの向きを間違えて逆向きにセットする事が出来てしまう為、工場での組立性を考えるとあまり良い物ではない事が分かりました。自分も一回間違えてしまい。やり直ししました。
また、3つの部品が、軸となるリベットを通すまで位置が定まらないのも、組立性が悪く工場での大量生産には向きません。
なので、このタイプのフリントホイールは、その後、マイナーチェンジで変わって行ったのだと理解できました。


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ちなみにここでは、
AliExpress販売されてるIMOC TRIPLEX系のリベット、その代替にちょうど良い 写真の部品を使っています。(https://ja.aliexpress.com/item/4001097632922.html)


この代替部品
軸の径は1.9mm
軸の内側の長さは11.35mm(※本体背部の幅 11.15mm)
となっています。
軸の径は良いのですが。軸の内側の長さは、0.2mmくらい長い気がします。

若干長い気はしますが。自分の様に修理の際に仮止めで使うのには、持って来いです。
普段使いも出来ると思います。
ただ、もし、これを普段使いするのであれば、
ネジが緩む可能性はある為、ネジロックなどで留めた方が良いと思っています。
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では、タンクに綿をつめます。詰める綿は脱脂綿です。


こんな感じで詰めます。


後は、オイルを入れて着火するだけ。

フリントホイールと歯車の連結部分が、機能的に回復し、火をつける事が出来ました。
やったね( ´∀`)b



…ですが。このJUNIORはもっと致命的な問題がありました。
それが次の写真です。上蓋の根本に、亀裂があります。


アップの別写真だとこんな感じです。

この亀裂は致命的で、上蓋を閉じるたびに亀裂が広がってしまいます。
なかなか難しい状態です。
正直、このライターの修理は諦め。資料として保管するのが良いとも思っていました。


でも、これが修理できると「修理の幅が広がるんだよなぁ。。。」
と言う事で、もう少し頑張ってみようと思います。

では、また…


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