2015年7月19日日曜日

StreamLineの修理 其の五

The repaired IMCO Streamline

前回からの続きです。


   1.着火機構のアーム状の部品の爪
   2.太いスプリングを押える部品の爪
   3.着火機構のアーム状の部品の爪が引っかかる先の穴
   4.上部の蓋が閉じたときに引っかかる本体の爪
   5.リベット(軸)
   6.全体の錆び・煤
前回は「1.着火機構のアーム状の部品の爪」について取り上げました。

今回は「3.着火機構のアーム状の部品の爪が引っかかる先の穴」を取り上げたいと思います。
またも、順不同ですが、気にしない事とします。



イムコライターの上部の蓋には、上の写真の通り、リベット(軸)を通す穴(上)と、アーム状の部品の爪が引っかかる穴(下)が、両側に2つずつ開いています。

このアーム状の部品の爪が引っかかる穴は、長年の使用で磨耗し、徐々に広がって行きます。
多少広がっても、問題はないのですが。
このままこれ以上磨耗してしまう事を防ぐため、色々と試しました。

上の写真は、削れた箇所にハンダで肉盛りした状態です。
ハンダは、融点が比較的低いため扱い易く、この時も簡単に肉盛りする事が出来たのですが。
結果は駄目でした。
予想は出来たのですが、ハンダが柔らかすぎて、ハンダ自体が歪んだり削れてしまいます。
と言うわけで、別の方法を試みました。


上の写真は、穴自体に細工することを止め、穴をサポートする部品を作成し、
それによって、穴のこれ以上の磨耗を防ごうとする試みです。
0.3mmの真鍮板を切ったり、穴を開けたりして工作しています。


上の写真の様に、色々なバリエーションを試して見ました。
しかし、どれも今一でした。理由は自分自身の技術の問題ですが、加工精度が悪く、十分に穴をサポートする部品を作れなかったからです。
と言う訳で、違ったアプローチを取ることにしました。


上の写真は、0.1mm厚の真鍮板を切り出し、そこに切り込みを入れ、穴の内側に巻き付けられる様にした写真です。
今までカッターで真鍮板を切っていたのですが、金切りバサミを導入したので可能になりました。
0.1mm厚の真鍮板を3mm×6mmに切り、長辺の両側に三箇所ずつ切り込みを入れています。

擦り心地に影響が出る為、改善するには試行錯誤しながら調整が必要ですが。
これは、我ながら良いアイデアだと思いました。加工精度云々と言う事は気にしなくて良いからです。技術不要の簡単施術!

切り込みの数は、なめらかにするため、もう少し多い方が良いと思います。
ただし、細かい切り込みはそれが出来るハサミが必要です。
一応、手持ちのハサミは、クラフト用の比較的細かい作業がしやすい物なのですが。それでもこれ以上は難しいです。

写真は金切りバサミですが、0.1mm厚の真鍮だと、眉きりバサミとかでも切れます。
この後、100円Shopで眉きりバサミを買って試しましたが、金切りバサミよりも細かく切り込みが入れられる為、眉きりバサミでは倍の6箇所の切り込みを入れられる事を確認しました。
もし、これを見て試す場合は、100円Shopで眉きりバサミを買って作業される事をお勧めします。



そんなこんなで色々試行錯誤しました。
結果は、最後に紹介した0.1mm厚の真鍮板で穴の為のカバーを作成する方法が良いと思います。

だがしかし、前回のこの写真を思い出すと、一つ気になることがあります。

この爪、真鍮製なのです。
つまり、ステンレスよりも柔らかい真鍮の爪は、
アーム状の部品の爪が引っかかる穴を、これ以上磨耗することは無いのではないか!?
と言う事です。
まぁ、それでも古いライターに、念の為に穴のカバーを付けるのは有りだと思います。
一応、今回は穴にカバーを付ける事を行っています。
しかし、ここまでやる必要は無かったのではないか。ちょっぴり自問自答してしまいました。



   1.着火機構のアーム状の部品の爪
   2.太いスプリングを押える部品の爪
   3.着火機構のアーム状の部品の爪が引っかかる先の穴
   4.上部の蓋が閉じたときに引っかかる本体の爪
   5.リベット(軸)
   6.全体の錆び・煤

今回は、「3.着火機構のアーム状の部品の爪が引っかかる先の穴」について書いてみました。引き続き次回以降に別の項目を書きたいと思います。

0 件のコメント: