2016年6月4日土曜日

Collection No.22 の Repair (最終報告)


欠損していた風防を真鍮板で作り、最終報告です。
今回は写真多めです。

まずは風防です。

【調整前】


【調整後】


上の写真の通り、適当に真鍮板を曲げて作成してあった物を、
再度調整し、本体と隙間がなくなるようにしました。
風防にあるガイド用のでっぱりも、一応、再現しています。(なので、ずり下がる事は無いです。)
真鍮の表面は、ペンチの痕とかが付いてたため、250番くらいの紙ヤスリのビットとリューターでわざと粗く磨いています。
見てのとおり、ちょっと不格好な風防ですが、機能は回復しています。
本当は、これはボツにして、もっと気合入れて丁寧に作り直した方が良いのかも知れませんが。
もともと、雑な性格の為に、これ以上は期待できないと断念しましたorz
まぁ、古く歪んだイムコには、多少?造りの粗い風防がお似合いでしょう。


では、修理前と修理後の写真を以下に列挙したいと思います。
【Before】

【After】
すぐに目が行くのは、真鍮で作った風防だと思いますが。
リベット(軸)の箇所も、よく見れば変わっていることがわかると思います。

【Before】

【After】

同じ色調、ライティングで写真を撮るのは難しいですね。特に前回撮った時から時間が開いていると。
リベット(軸)の箇所ですが、真鍮は最初は金ピカですが、少しくすんできて馴染みますね。
特に、金色の風防があるので、リベット(軸)の色が金色でも、あまり気にならないです。

【Before】

【After】



【Before】

【After】

写真だとわかりにくいですが、BeforeとAfterでは、大分 綺麗になっています。
とは言え、ピカールなどの研磨剤を使って磨き上げることはしていないので、
綺麗と言っても大した事はないですが、、、まぁ、心もち綺麗です。

【Before】

【After】

底部、タンクの蓋の凹みは直しませんでした。
綺麗に直す自信が無かったのが正直な所です。
まぁ、多少の傷はイムコの勲章。無理に直そうとしてハマるよりは良いでしょう。

【Before】

【After】

真鍮釘の丸頭が、本来のリベット(軸)より出っ張ってる事がわかる写真です。
比較しないとわからないので、今回はやりませんでしたが。
拘るなら、リューターで頭を削って形を整えるといいかも知れません。

【Before】

【After】

内部の錆びはかなり取りました。

【Before】

【After】

スプリングは曲がって可動に支障がある箇所を、フリントチューブの中に押し込みました。
このスーパー。フリントチューブが、太いスプリングを留める部品より、はみ出ています。
このタイプは、古いと思われるスーパーに見られる形です。

【Before】

【After】

ガタガタだった着火機構は、ラジオペンチで直しました。

【Before】

【After】

入っていたタンクが、旧タイプのジュニア用だった事に気付いた時は面食らいましが、意外と簡単に対処出来ました。
このせいで、時々タンクがズレて浮いてきて、フリントの火花がタンクの先っちょに当たり難くなってる気がします。(着火率が落ちる。)
まぁ、復刻版などから部品を取ってこない限りそれを解決する事は出来ませんので、これでも十分満足です。

【Before】

【After】

錆びだらけの内部の部品たちの錆びは、KURE5-56とリューターで落としました。
ですが、タンクの先っちょは、早速、煤だらけ。写真用に綺麗にすれば良かった。


最終的には、火を付けるとこんな感じです。

瞬間接着剤で修理した箇所が不安ではありますが。
まったく火のつかなかったイムコが、普通に着火できるようになりました。